4つのニーズに応えるのが成功の鍵!充実した社員食堂にするには?

モチベーション・はたらく環境

皆さんは毎日どのようなランチを食べていますか?
社外でランチを食べる方や、コンビニ弁当を購入している方も多くいると思います。
しかし、社外にランチを食べに行っても混雑で十分に食事の時間が取れないことや、コンビニ弁当は栄養不足で心配と思ったことはありませんか?

社員食堂を導入することは、そんな悩みを解決します。
それだけでなく、社員同士のコミュニケーションの活性化や、社員のモチベーションアップをもたらします。
更には福利厚生として会社のブランディングになり、採用にも一役買うことができるのです。

この記事では、社員食堂を導入することが会社に与えるメリットと、ビジネスパーソンが社員食堂に求めることを明らかにします。
そして、実際に社員食堂を導入している企業のご紹介もします。

実際に社員食堂を取り入れて、コミュニケーションの活性化や社員のモチベーションアップをもたらし、仕事の生産性があがる社内環境を作りましょう!

1.社員食堂を導入することへの効果と4つのメリット
2.ニーズ4点を整理しよう!
3.社員食堂を導入している会社事例3選
4.社員食堂を導入するには?
4-1.社員食堂の導入方法を知ろう
4-2.おすすめ外部委託業者5選
5.まとめ

1.社員食堂を取り入れることへの効果と4つのメリット

企業が社員食堂を取り入れることは、どのような効果やメリットがあるのでしょうか。ここでは、社員食堂を取り入れることで得られるメリットを4つご紹介します。
※ここでは、マルハニチロホールディングスが2013年に行った、男女20~50代の1000人を対象とした「ビジネスパーソンのランチと社員食堂に関する調査」の結果を元に解説していきます。(https://www.maruha-nichiro.co.jp/news_center/research/pdf/131108_business-person_lunch&cafeteria_chousa.pdf)

① コミュニケーションの活性化をもたらす

社員食堂があることは、社内のコミュニケーション活性化につながると回答した人は全体の半数以上でした。
社員食堂を導入することは、多くの社員が集まる場を作ることができます。社員食堂を設け、テーブルを囲んで食事をとることで、社員同士のコミュニケーションの場は自然と広がります。仕事での関わりが多くない他部署との交流の場にも社員食堂は適しており、組織の一体感や組織の活性化を促すことにもつながります。社員食堂は「昼食を食べる場」だけでなく、「コミュニケーションをとる場」として利用できるのです。

② 社員のモチベーションがアップする

社員食堂があることが仕事のモチベーションUPにつながると回答した人が全体の約4割でした。
福利厚生を整えることで、社員のモチベーションアップや、会社への帰属意識・満足度を高めることができます。社員食堂の導入もその一つであり、低価格での社食提供や栄養満点のメニュー等の社員食堂の充実は、社員の会社に対する満足度を高めます。社員の会社に対する満足度が高めることで、仕事のモチベーションの向上をもたらすことができます。

③ 福利厚生として会社のブランディングの1つとなる

福利厚生は、②のように社員のモチベーションを高めるだけでなく、企業のブランディングという意味で外にアピールする良いきっかけとなります。社員食堂を企業の1つのブランディングとして取り扱うことで、優秀な人材を確保することや企業の魅力度の向上に生かせます。

④ 会社の資本である社員の健康を増進する

社員食堂の導入は、企業の資本である社員の健康管理をおこなうことが出来ます。
社員食堂での食事が健康UPにつながると回答した人は、全体の半数以上でした。
低カロリーメニューや脂質・糖質の削減、サラダバー等の社員の健康に配慮した社食は、社員の健康増進をもたらし、仕事の生産性の向上にも一役買うことでしょう。

2.社員食堂のニーズ4点を整理しよう!

ここでは、ビジネスパーソンが、社員食堂に何を求めているのかについて明らかにしていきます。ニーズを正しく把握しないと、いざ実施しても「利用されない」「費用だけがかさむ」といった事態になりかねません。これから運用を検討しているのであれば、社員食堂を利用する側の要望を適切に把握しておきましょう。

まず初めに、ビジネスパーソンがランチで重視していることを紹介します。

こちらのグラフから、ビジネスパーソンはランチに以下のことを求めていることがわかります。

▼値段が安い
▼時間がかからない
▼おいしい
▼栄養バランスがとれている

この4点を意識した上で社員食堂を導入することで、社員のニーズを満たす社員食堂にすることができるでしょう。
それでは、それぞれについてさらに詳しく見ていきましょう。

▼値段が安い
毎日かかるランチでの食費はなるべく抑えたいところです。以下のグラフは、一回のランチにおおよそいくら使っているのかをまとめたグラフです。

グラフから分かるように、ランチ代の平均は467円となっています。多くの人が、ワンコインでランチを済ませたいと思っていることが分かります。また一番食費を抑えている20~29歳の女性は374円と平均から100円近く下がります。社員食堂を設置する際には、350円以下で社食を提供することで多くの人に利用してもらえるでしょう。また、支払い方法もチケット制や給料からの天引き等、社員が毎回お金を払わなくても社食を食べることが出来るシステムの導入も良いでしょう。

 

▼時間が掛からない
ランチの時間をゆっくりと取ることが出来ないという人も多数いると思います。以下のグラフは、一回のランチにどのくらいの時間を割くのか調査した結果です。

ランチに割く時間の全体平均は26分となっており、30分もかからずに食事をとっていることが分かります。これは、純粋にランチをとる時間が少ないことに合わせ、飲食店の混雑でランチに時間を割けないことがあげられます。コンビニ弁当を購入する場合でも、買いに出かける時間がランチタイムを浪費します。社員食堂であれば、社外にランチを取りに行く必要がない為、時間を有効に使うことができます。また、時間が掛からず食べることができる、麺類や丼ものを社食のメニューとして取り入れると良いでしょう。

 

▼おいしい
食事をとる以上、メニューが満足できるものであることは欠かせないですよね。おいしいというのは、食事の味付けが良いということだけを満たせばいいわけではありません。食事が冷えていないか、冷たい食事なのにぬるくないか等を意識した、出来立てでの提供という点も、食事のおいしさに関わってきます。社食の満足度を高める為には、以上の点も心がけましょう。

また、以下のグラフは、社員食堂の好きなメニューの調査結果です。

カレーライスやうどんなどの時間が掛からずに食事ができ、且つ味の種類が豊富なものが上位にあがっています。カレーであればルーが変わると味も別物ですし、うどんも味付けやトッピングによって味が変わります。上記のメニューは、社員の「簡単に食べることができる」「味を自分好みに選ぶことができる」を満たしている為、人気のメニューにあげられています。社員食堂のメニューを考える際には、こちらのグラフを参考に社員食堂のメニューを考えてみると良いでしょう。

 

▼栄養バランスがとれている
若年層、中高年層ともにメタボリックシンドロームの該当者が増加している今、健康に対する意識は高まっています。


https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_160229a.pdf
上記のグラフは、日本政策金融公庫の「全国20歳代~70歳代の男女2000人に食の志向について」調査を行った結果です。
こちらの調査でわかるように、健康志向が食を選ぶうえで一番重視されていることが分かります。

また、下記のグラフは、日頃のランチが健康に影響を与えていると考えるのか調査した結果です。

こちらの調査結果では、全体の半数以上が日頃のランチが健康を左右すると回答しています。多くの人が、ランチが健康に大きく関わっていると考えています。
2つの調査結果を踏まえると、ビジネスパーソンは食に対して健康志向を重視しており、その上ランチが健康に大きく関わると考えていることがわかりました。
以上の点を踏まえ、社員食堂の導入の際には、管理栄養士に献立の作成を依頼することも一つの手として良いでしょう。
総カロリーを平均500kcalに抑えた定食や、塩分控えめの素材にこだわるメニュー、ベジタリアン専用メニュー等、健康に対する工夫をこらした社食が実際に企業で提供されています。

3.社員食堂を導入している会社事例3選

ここでは、実際に社員食堂を取り入れている企業の事例を紹介していきます。会社の規模も大企業~ベンチャー企業、会社によって社員食堂の取り入れ方も様々ですので、参考になる企業を見つけてみてください。

  • 株式会社タニタ


http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20110809/112502/
タニタの社食といえば、健康を意識したメニューが取り扱われていることで有名です。メニューは「鉄分」「食物繊維」等の健康になるテーマが設けられ、それに応じたメニューが提供されます。社員食堂には、約50人を収容でき、内装はカフェ風のオレンジと白を基調とした明るい空間です。社食は完全予約制で、前日までに社内のイントラネットでメニュー表を確認して申し込むシステムとなっており、1日あたり70名までの予約が可能です。ランチ代は給与からの天引きとなっているので、財布なしで社員食堂に行けます。

http://gakusei-kichi.com/?p=27426

【社員食堂の導入経緯】
タニタでは体組成計やヘルスメーター等の家庭用・業務用計量器の販売を行っています。体重と健康と食事は深く結びついているので、“食”の充実を通して、社員の健康を管理しやすいようにと1999年に社員食堂が誕生しました。

【社員食堂導入後の効果】
タニタの社食は、野菜をたっぷり使用し、塩分控えめなのが特徴です。1定食あたりは500kcal前後に設定されています。そのため、社員食堂を食べ始めて20キロ体重が減った社員がいる等、社員の健康増進に大きな効果が表れています。また、このような低カロリーで栄養バランスの取れたメニューがテレビ番組などで取り上げられ話題となりました。それにより、本の出版や映画、店舗展開等のマーケティングの面からも高く評価される取り組みにつながっています。社員食堂を導入することで、社員の健康増進と自社のブランディングにつなげた良い例となっています。

 

  • 株式会社はてな


https://www.lifehacker.jp/2013/08/130831lh_makanai3.html
はてな東京オフィスでは、オフィス内にキッチンが無いので、まかないを作るスペースとしてマンションの一室を借りています。社食の調理を担当してくれるまかないシェフの2名が、日替わりで約30人分の社食の調理を行っています。社食はブッフェ形式となっており、個人で好きな量をよそうことができます。こちらの社食は全社員が無料で食べることができます。

https://liginc.co.jp/life/gogo/food/62548

【社員食堂の導入経緯】
働きやすさを大事にしているはてなは、「食事に関することを効率化したい」と考えました。職場にエンジニアが多く、集中すると時間を忘れて没頭してしまうので、軽食や飲み物を整備しはじめたのが社食の始まりとなっています。その後、当番制でのカレーの調理や、パンを持ち寄るなど試行錯誤を繰り返しながら、今の「まかない制」が誕生しました。

【社員食堂導入後の効果】
13時のお昼の時間になると、ランチスペースに社員が集合します。社員同士プライベートの話も多くする為、会話を楽しみながら食事を食べることを実現しています。社員食堂を取り入れることは、コミュニケーションの活性化をもたらすことに一役買っています。

 

  • 株式会社ワークスメディア

ワークスメディアは、元々オフィスに備え付きのキッチンがあり、そこで調理を行っています。社食の調理は、パートとして近所に住んでいる主婦の方1名が担当しています。週に3回の提供を行っている社食は、予約制となっており、12食分の予約が可能です。社食の価格は1食300円となっており、現金での支払いとなっています。社食で余ってしまったご飯は、社員の夜食分のおにぎりとして使用しています。

【社員食堂の導入経緯】
近隣にランチを食べる場所があまりなく、コンビニ弁当で済ます社員が多かったため、できれば健康に良い食事を食べたいという社員のニーズがありました。またその一方で、社食を福利厚生として取り入れ、企業のブランディングや採用につなげたいという企業のニーズがあり社食が誕生しました。

【社員食堂導入後の効果】
社食を使用している社員は、社外でランチを購入する時間をなくすことができる為、ランチの時間を有効に使うことが出来ています。空いた時間をリフレッシュする時間に充てることで、切り替えを持って仕事をすることが出来ます。また、社員食堂を導入したことで、説明会やSNSを使った外部でのアピールに一役買っています。

4.社員食堂を導入するには?

ここでは、社食の主な運営方法をご紹介します。
また、外部委託の場合はオススメの外部委託業者を紹介しますので、参考にしてください。

4-1.社員食堂の導入方法を知ろう

社員食堂の主な運営方法として3つの方法があげられます。

・直営方式
会社で直接調理師・栄養士・調理補助などを雇用し企業経営の一環として運営・管理する形態
・準直営方式
給食部門のみを別会社として独立させて、その会社に給食業務を運営・管理させる形態
・外部委託方式
事業主が委託した給食業者が給食業務の全部または一部(調理・配膳・食器洗浄)を運営・管理する形態

直営方式・準直営方式は、メリットとして外部へのアピールに強いことや、人件費の削減ができる点があげられます。しかし、社食をつくるキッチンの確保や、衛生面を整える必要があります。

外部委託方式は、メリットとして社員食堂の運営を全て任すことが出来ることや、調理場が無いオフィスでも社食を提供できる点があげられます。
社員食堂を外部に委託する場合には、以下の3つの方法があります。

① オフィス内の調理場で、社食を作ってもらい提供してもらう方法
こちらの方法だと、オフィスに調理場があることが必須です。元々自社で社員食堂を運営していたが手が回らなくなってしまった、社員の満足度を高める為にノウハウのある業者に委託したい場合に最適です。

② ケータリングで社食を提供してもらう方法
流し台さえあれば、ケータリングでの食事の提供も可能です。設備も大々的に整える必要もなく、温かい食事を食べることが出来ます。ブッフェ形式のところも多いので、好きな料理や好みの量を取ることが出来ます。

③ お弁当で社食を提供してもらう方法
簡易的な厨房の用意も難しい場合、お弁当で社食を提供するのが良いでしょう。現在はお弁当の種類も豊富に取り揃えられており、低カロリーや野菜多めのお弁当など、健康志向の人も嬉しいお弁当の取り扱いもあります。場所も机1台分から対応可能なので、オフィスが小さくても美味しい社食を食べることが出来ます。

4-2.おすすめ外部委託業者5選

以下は、社員食堂の外部委託業者のおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

・エームサービス株式会社
http://www.aimservices.co.jp/index.html
旬の食材や地域性を活かしたオリジナルレシピは5,000種類と豊富に取り揃えられています。主菜を選べるランチメニューや、多様な料理を好きな分だけ取れるバイキングスタイル等、お客様のニーズや健康課題に応じて、メニューを提案しています。オフィスのカラーに合う社員食堂を取り入れたい企業におすすめです。

・株式会社奥原商事
http://shashoku-itaku.com/
社員食堂の委託からケータリングによる食事提供の運営、お弁当販売を中心とした運営と、オフィス環境や予算に合わせて社食の提供方法を選べるのが嬉しいポイントです。社員食堂の委託であれば、定食から丼類、麺類と種類も豊富で、サラダバーや選べる小鉢も用意してもらえます。とにかくメニューの種類がたくさん欲しい、多様な取り入れ方をしたいという企業におすすめです。

・株式会社LEOC
http://www.leoc-j.com/
「美味しく食べて美しく健康になれる」をコンセプトに、トータルカロリー500kcal台、低脂肪、良質タンパク質・食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富等、ヘルシーメニューを提供してくれるのが嬉しいポイントです。健康を意識している企業におすすめです。

・シャショクル
https://shashokuru.com/
お弁当の販売を行ってくれる業者です。お弁当は300ブランド、4000商品のラインナップとなっています。社員のニーズに合わせて最適なお弁当を選ぶことができ、満足度も高いでしょう。机1台程度のスペースで販売可能なので、場所を取りません。オフィスが小さい企業におすすめです。

・オフィスおかん
https://office.okan.jp/
オフィスに冷蔵庫と専用のボックスを配置するのみで、24時間いつでもお惣菜やご飯を食べることが出来るサービスです。会社で用意するのは、電子レンジのみで大丈夫なので、簡単に社食を導入することが出来ます。和・洋・中とメニューの幅も豊富にあり、自分の好きな惣菜を組み合わせて食べることが出来ます。サービス利用料金3万円~なので、コストを抑えたい企業におすすめです。

5.まとめ

いかがでしたか?
社員食堂を始める際には、社員がランチにどんなことに求めているのかを知っておくことが大切です。今回は、社員食堂に求められることを実際に明らかにしたので、是非参考にしてみてください。そして、社員食堂を取り入れている企業のご紹介では、社員食堂のあるオフィスをイメージしてもらえたのではないでしょうか?社員食堂は会社にとってもプラスの要素が多いので、是非社員食堂を導入してみましょう!