企業内大学を徹底解説!ソフトバンク・東芝…有名企業も実施する目的とは?

2288

突然ですが、企業内大学という言葉はご存知ですか?
聞いたことが無いと答える方が多くいるのではないかと思いますが、この言葉覚えておいて損はないです。
企業内大学は一言で言うと、会社が社員に”学べる場”を提供し、社員は自主的に学びたいと思うカリキュラムを選んで受講できる制度です。

労働人口の減少により人材不足に悩んでいる会社が年々増えている中で、企業内大学の設立は他の企業と差別化を図ることができ、優秀な人材の確保・社員の能力の底上げに繋がります。

売り手市場の今、働き手が会社を選びます。選ぶ基準の一つに、自身のキャリアプランを実現ができる会社を選ぶ傾向があり、”無料で学べる場を提供している”というのは非常に魅力的に感じます。
また、会社側のメリットは人材の育成・確保、従業員の能力の底上げを図ることが出来る点です。

この記事では企業内大学の概要や実際に開設している企業事例、また企業内大学を設立する際のポイントや設立の支援をしてくれる企業を紹介します。

これからますます注目される企業内大学について理解し、自社での設立を検討してみましょう。

1.企業内大学の概要・メリットと注目される背景
2.ソフトバンクや東芝も実施!企業内大学の取り組みを大公開
▼ソフトバンクユニバーシティ(ソフトバンク株式会社)
▼Toshiba e-University(東芝ソリューション株式会社)
▼あしたの大学(株式会社あしたのチーム)
3.企業内大学開設のポイントとサポート企業をご紹介
3-1.企業内大学開設の4つのポイント
3-2.企業内大学の設立をサポートしてくれるオススメ企業
4.まとめ

1.企業内大学の概要・メリットと注目される背景

ここでは企業内大学の概要、また注目される背景やメリットを紹介します。企業内大学は耳慣れない言葉かと思いますが、要点を押さえて理解していきましょう。

企業内大学とは、会社が用意したカリキュラムの中から、社員が自主的に学びたいと思うものを選んで受講できるシステムです。
従来の社員研修(新人研修や課長・部長等の階層別研修)とは体裁が異なり、企業内大学では『社員が自ら学びたいと手を挙げる』ことが重要です。それに対して会社側は、社員のキャリアアップを考えて教育する場を提供します。
また、企業内大学の開設は、以下の図のように会社側・社員側双方にメリットがあります。

企業内大学は、会社が抱える大きな悩みである『人材不足』の解決策ともなります。
昨今では、労働人口の減少や終身雇用の崩壊の労働環境の変化から、人材不足が一部の企業では大きな課題となっており、企業はますます『選ばれる企業』になる必要性が高まっています。また働き手は、時短勤務やフレックス制度、副職制度等の『働き方を自由に選び行動できる権利』を社員に与えている企業を魅力的であると感じます。
(参考:ダイアン・ホスキンズ ゲンスラーの共同CEO『職場環境を選べることが従業員の幸福度と成果につながる』 http://www.dhbr.net/articles/-/3124)

企業内大学の開設は、そういった働き方を自由に選び行動したいという働き手のニーズを満たします。それにより、優秀な人材の確保や育成を行うことができ、それが積み重なることで従業員の能力の底上げを図ることが出来ます。一方で、企業内大学を受講することで、社員は知識やノウハウを蓄積することができ、今後のキャリアプランの実現を果たすための一歩につなげることが出来ます。

2.ソフトバンクや東芝も実施!企業内大学の取り組みを大公開

社員が自主的に学びたいと思ったことが無料で学べる環境があることは、魅力ではないでしょうか。ここでは、実際に企業内大学に取り組んでいる企業2社をご紹介、企業内大学を始めた目的や運営方法について迫っていきます。

 ▼ソフトバンクユニバーシティ(ソフトバンク株式会社)

~ソフトバンクの人材開発の大前提「自ら手を挙げた人にチャンスを与える」を具現化~


https://www.softbank.jp/corp/news/sbnews/project/2016/20160121_01/

ソフトバンクでは、従来実施していた研修をさらに進化させ、経営理念(今後情報社会がもたらす無限のパワーを、人々の幸福のために正しく発展させていく)の実現に貢献する人材を育成する「ソフトバンクユニバーシティ」を2010年9月に設立しました。受講対象は全社員で、カリキュラムの中には、社員が講師として教えている授業もあります(ソフトバンク社内認定講師制度)。具体的な取り組み事例は下記で紹介します。

①ソフトバンクユニバーシティ認定講師(ICI)制度の導入


引用:https://www.softbank.jp/corp/hr/personnel/career-development/

(社内認定講師制度を導入したきっかけは) 過去に私自身(人事本部人材開発部部長 源田 泰之様)が外部のリーダーシップ研修を受けたことがきっかけでした。非常に優れた講師の方でしたが、研修内容は机上の理論が中心で、「ソフトバンクグループの社員には、現場で培われたより実践的なノウハウが生かされた研修の方がいいのではないか」と思いました。
引用:https://www.softbank.jp/corp/news/sbnews/project/2016/20160121_01/

ソフトバンク“らしさ”にこだわるからこそ生まれた発想です。この社員の率直な意見が原点となり、社内認定講師制度が始まりました。実際に仕事で得たノウハウや知識を社員に還元することで、受講者は知識を学ぶだけでなく、実際に明日からでも使える能力を得ることができます。また満足度調査では、外部講師よりも社内講師の方が満足度が高いという結果が出ており、認定講師の必要性を裏付けています。

社内認定講師になるには、 研修講師の募集は、「公募」という形を取っています。また一方で、スカウトも行っています。公募は年に1回、決まった時期に実施。社内講師としてのICI認定までのステップは、「書類審査」→「面接」→「認定試験」の3段階に分けて行います。
引用:https://jinjibu.jp/article/detl/tonari/1088/1/

ソフトバンクが講師認定するまでのステップで大切にしていることは、『研修講師を務められるだけの経験やノウハウがあるのかどうか』『講師になりたいという想い』の2点です。ステップが進むに従って、この2点がどのくらい深いレベルなのかを見られます。
また、講師として必要になると思われがちな「話す」部分(デリバリースキル:伝える力)は、講師認定をする際にはそこまで重視していません。それは、デリバリースキルは講師になってからでも十分に伸ばせるからです。
現在、認定講師数は100名を超える規模になっており、講師陣は本務があるため、年4回程度ボランティアで登壇されています。

(社内認定講師を採用することでの)受講者にとってのメリットは二つ。まず、研修内容が実際の業務に紐付いていて、「翌日からすぐに実践できる内容」であることです。社員が講師を務める研修だからこそ、業界や社内で必要な知識が研修に盛り込まれており、研修内容が一人歩きしません。そして二つ目は、研修後も講師と社員が交流を続けることで、同じ仲間として情報交換などができることです。
引用:https://www.softbank.jp/corp/news/sbnews/project/2016/20160121_01/

こうしたメリットを実際に社員も感じており、受講者から人気の高い「“SB流”プレゼン作成ワークショップ」「実践!データ分析」「英会話レッスン」の3つは、いずれも社内認定講師が受け持つコースです。
下記では「“SB流”プレゼン作成ワークショップ」について紹介します。


◎“SB流”プレゼン作成ワークショップ


引用:https://www.softbank.jp/corp/news/sbnews/project/2016/20160121_01/

⇒プレゼンテーションの細かいテクニックだけではなく、「見やすさ、読みやすさ、伝わりやすさとは?」などプレゼンテーションに限定しない考え方の育成を重視した内容になっています。この研修の目的は、経営層の意思決定効率を上げることです。また、“SB(ソフトバンク)流”のコース名の通り、このコースではソフトバンクの社員の方が講師を務めています。講師を務める石黒さんは、これまで社長室などで新規戦略案件の企画や社長講演・決算説明会などのプレゼンテーション資料作成を手がけた方です。外部の講師ではなく、自社の社員が得た知識やノウハウを共有している点が、このワークショップが支持される点でもあります。
石黒さんは、「業務で培った経験を社内に共有するとともに、会社全体のレベルアップに少しでも貢献できているのがやりがいだ」と語っており、通常の仕事に合わせて講師の仕事と負荷がありながらも、講師を受け持つことをポジティブに捉えています。


②ソフトバンク”らしさ”を大切にした幅広い分野、約70ものコースを用意

約70コースの研修を提供していますが、カフェテリアのメニューのように豊富で、かつ自由にコースを選択できるようになっています。eラーニングも昨年実績で延べ140万回以上受講されています。
SBUでは、新入社員研修から新任の課長・部長研修などのいわゆる階層別のコースもありますが、中心となっているのは選択して受講できるビジネススキル系の研修です。内容は英語系や統計学、マーケティング論など、自分に足りないスキルや補いたい能力を、いつでも学べる環境を整備しています。
引用:http://diamond.jp/articles/-/77360?page=2

コースが多様に用意されているので、自分の付けたい力に合わせてコースを選ぶことが出来ます。また、ソフトバンクでは階層ごとの研修をかなり少なめにしており、「自ら取りに行く社員」の学習する環境を作っています。企業側が、社員自ら学びたいスキルメニューを用意し、いつでも受講できる環境である体制の方がより合理的だと考えているためです。
下記は、ソフトバンクユニバーシティで用意されているプログラムとなります。


引用:http://recruit.softbank.jp/graduate/company/career/

③社員それぞれの多様なライフスタイルに合わせた学習形態を提供

自主的に学ぶことを支援するソフトバンクユニバーシティでは、研修の多様性のみならず、学習形態も社員一人一人のライフスタイルに合わせて選ぶことが出来ます。
育児や介護といった家に帰らなければいけない理由がある人や、出張等仕事の都合上で地方に行く機会が多い方でも受講しやすいよう、下記のシステムを提供しています。
・遠隔地から集合研修に参加できるサテライト方式
・講演会のライブ配信、アーカイブ動画配信
・カリキュラムの大半はeラーニングを通して受講できる
これにより、社員は時間を縛られることなく学ぶことが出来ます。また、会社側はいつでもどこでも社員一人一人のスキル向上を図ることが出来ます。

【コラム】
企業内大学を一から制度として取り入れることは難しいでしょう。ソフトバンクでは企業内大学よりハードルが低く、他社でも取り組みやすい「知恵マルシェ」を導入しています。これは、講師として認定されていない社員でも気軽に自分の知識やノウハウ、経験を共有できる場・社員同士が学び合う場を作りたいという思いから導入されました。
開催時間は早朝、昼、夜など、就業時間内には含まれない時間帯に行っています。下記の一例のように、趣味から学んだ仕事に活かせるテクニックから、仕事以外のシーンで使える内容まで、バラエティに富んでいます。
・マジシャンから学ぶプレゼンテーションのテクニック
マジシャンは観客に自分の手の動きに注目させながら、別のところで仕掛けを行います。そうした相手の「目線」をどう操るかというテクニックを、社内のプレゼンテーションでいかに応用するかを学べます。
・実践! 親子のコミュニケーション
親子の間に温かい空間が生まれ、子育てが少しラクになるような、子どもとのコミュニケーションのコツが学べます。育児中の方や、これから育児をする予定がある方などから支持を得ています。

 ▼Toshiba e-University(東芝ソリューション株式会社)

~個の自律・自立を重んじた学びの場を人材の育成・人材戦略に活かす仕組みづくり~


https://www.toshiba-sol.co.jp/recruit/value/education.htm

東芝ソリューションは学習する組織をつくる仕組みとして、『Toshiba e-University』を2002年に設立しました。この頃は日本に企業内大学はほとんどなく、先駆けとして導入をはじめ、その頃から全従業員参加型にこだわった仕組みづくりが行われていました。東芝ソリューションが企業内大学に取り組んだ目的は、ビジネスの競争優位の源泉は人材であることがはっきりと分かったこと、またこれからは個々のキャリアを開発していくことが課題であると考え、導入を始めました。

①キャリア区分を明確し、事業戦略と連動させた人材戦略の実現

それまで「営業」「SE」等、 曖昧だった職種の定義を、経済産業省が定めたITスキル標準(ITSS)をもとに細分化。職種と、それぞれの 職種に必要なスキルや能力、コンピ テンシーなどをレベル1~7までの 階層によって規定した。これにより、 従業員は自分が現在どの位置にいるのか、将来のレベルアップには何が必要なのかといったキャリアパスが可視化できるようになった。
引用:https://www.toshiba-sol.co.jp/business/gene/pdf/20140701_eUniv.pdf

従業員一人一人のキャリアを見える化することによって、事業戦略(設定した目標値)に対して、適切な人材の配置や育成の計画を立てることが出来ます。
現在どの位置にいるかを明確にし、またキャリアプラン実現に必要な力を明確にすることで、今後のキャリアパスを組み立てていきます。


引用:https://www.toshiba-sol.co.jp/recruit/value/education.htm


引用:https://www.toshiba-sol.co.jp/company/university.htm

②上司が部下のキャリアプランを理解できる仕組みづくりを行い、部下が得た教育効果を現場に定着

教育効果を現場に定着させるためには、上司の理解と協力が不可欠なのである。同社では、教育受講前と受講後に上司がかかわるステップを設けている。まず教育受講前には、本人が「教育受講の目的」「現状の困っていることや悩み」「教育への要望や希望」「教育目的に沿った事前課題」を記入し、必ず上司にコメントをもらってから事務局へ提出する。その内容 に講師が目を通したうえで、講座に臨む。受講後には、本人が「研修で気づいたこと」「業務上の目標とその理由」「目標達成に向けた実現シナリオ」等を記入し、必ず上司にコメン トをもらって事務局に提出する。
引用:https://www.toshiba-sol.co.jp/business/gene/pdf/20140701_eUniv.pdf

上司が部下の考えを理解しておくことで、最も大切な現場でe-ユニバーシティをコミュニケーションツールとして活用することができます。
また、eユニバーシティ導入以前は、部門によって濃淡があった育成方法が、導入後に明確な育成の仕組みを全従業員で共有していったため、育成方法が平均化されるという効果もでています。


引用:https://www.toshiba-sol.co.jp/recruit/value/education.htm

③手法にこだわらず、講座内容によって効果的・効率的な教育を実施

Toshiba e-Universityでは、 eラーニングだけではなく集合研修を絡めて、より学習効果を高めるブレンディング講座を実施している。例えば、マネジメント教育では、事前にeラーニングで受講者本人の 360度診断を部門と連携して実施。その結果をもとに、本人のマネジメント・スタイルの癖や強み・弱みを踏まえて集合研修でマネジメント力を磨く。また、評価者研修では、部下評価の基本(手順や段取り)を事前にeラーニングで学び、その後、集合研修で評価結果のフィードバックなどについてロールプレイ形式で学んでいく。
引用:https://www.toshiba-sol.co.jp/business/gene/pdf/20140701_eUniv.pdf

東芝ソリューションでは、頻繁に出張する社員や客席常駐の社員、一日中外回りしている社員が多い為、eラーニングでの教育を推奨しています。社員各々が自分のタイミングで学習することが出来る為、その方が効率的であるためです。
しかし、eラーニングという手法にこだわるのではなく、あくまでより効果的・効率的な教育方法を考え、講座によって最適な方法を追求していくことが大切だと考えています。

 ▼あしたの大学(株式会社あしたのチーム)

~中小・ベンチャー企業としてあるべき研修体系を体現した仕組みづくり~


http://www.ashita-team.com/recruit/opportunity

あしたのチームでは、中小・ベンチャー企業としてあるべき研修体系を体現した”あしたの大学”を2017年に設立しました。成果を上げるため・良い仕事をするために、会社・提供するサービス・一緒に働く仲間のことを深く理解していく取り組みです。受講者は全社員ですが、受講できる期間が決まっています。新卒社員は内定式終了後すぐに入学、2年半のカリキュラムで行われ、中途社員は半年に一度研修を実施しています。
ソフトバンク・東芝の企業内大学の在り方とは違い、新卒研修に近しく、『社員が会社の理念や目指す先を知る』ための企業内大学となっています。

①会社や経営陣の考え方を知る・個としての市場価値を高めるための土台を作るための教育

“エンゲージメントの向上”と“市場価値向上”を実現するために、全社員が学びの場として活用しています。
引用:http://www.ashita-team.com/recruit/opportunity

上記の2点を実現するため、あしたの大学では下記のカリキュラムに取り組んでいます。

・同期会
新卒社員・中途社員の同期それぞれが一堂に会し、会社のビジョンや同期同士を知る場として定期的に実施されています。個人と組織が一体となり成長に貢献しあう関係性を高める場として、社員からも好評です。


http://www.ashita-team.com/recruit/opportunity

・書籍de対話・エンゲージメントBOOK
会社から社員に、エンゲージを高める本を毎月1冊プレゼントしています。書籍を読んだ後は感想文を提出し、その後社長から個別にフィードバックがかえってきます。書籍を通した対話を重ねることで、会社や経営陣の考え方を知った上で仕事を行うことが出来ます。

・あしたの履歴書
目標やミッションを明確にして、自らの市場価値を高めるために、キャリア上の目標を長期的に設定するカリキュラムです。具体的且つリアルに未来の目標を立てることで、自身の市場価値を高めるための行動がとれるようサポートします。

・認定制度
あしたのオフィスの職種であるコンサルタント、コンシェルジュを育成するための教育プログラムです。筆記テスト、実技テスト、プレゼンテーションを重ね、会社が求める一定の基準に達するまで、人事本部が寄り添ってサポートし、一人ひとりの成長をバックアップしています。

②業務時間内で勉強を行うことで、モチベーションを持たせた状態で学ばせる

勉強会では、業務時間を使いテレビ会議を通じ、全員で勉強をする場を設けました。
業務時間外に勉強をしてくれた方が、短期的に見れば売上も上がっていくかもしれませんが、なかにはモチベーションを持って学ぶことができない社員も出てきてしまうかもしれません。明確に学ぶだけの時間を設けることで、その瞬間は生産性が下がるかも知れませんが、より質の良い勉強をすることができるようになりました。
引用:https://www.rh-navi.jp/interview/detail.php?id=137

あしたの大学では社員が学ぶモチベーションを維持できるよう、業務時間外での勉強を推進するのではなく、業務時間内に学ぶだけの時間を明確に設けています。
業務時間内に行うことで、『学ぶ』ことが『仕事』と同等の価値を持っていると示している点がポイントです。

導入直後は「本当に仕事中に勉強していいのか」という思いもあったかと思いますが、「勤務時間内に勉強をしても良い」という文化をつくれたことは、ひとつの大きな変革だと思います。
引用:https://www.rh-navi.jp/interview/detail.php?id=137

あしたのチームは企業内大学を開設したことによって、社員が自ら学ぶという姿勢をもち、またそれをサポートする企業側の体制を整えることが出来ています。
社員一人一人が優秀な人材になるべく、知識やノウハウを蓄積することが大切になってきています。そのなかで、企業内大学という制度が『社員が自主的に学ぶ』文化づくりにプラスの影響を与えています。

3.企業内大学開設のポイントとサポート企業をご紹介

ここでは2章の事例を踏まえて、企業内大学を開設する際のポイントや、社内での制度作りが難しい企業のための、企業内大学の開設をサポートしてくれるオススメ企業を紹介します。

3-1.企業内大学開設の4つのポイント

企業内大学を開設するにあたって、4つのポイントがあります。2章で紹介した企業内大学の導入事例を踏まえてポイントを紹介するので、企業内大学の開設に興味のある方は参考にしてみて下さい。


https://supership.jp/magazine/interview/328/

◎運用はカリキュラムごとのプロが補佐をする
企業内大学の運用自体は、人事部や人材開発部が受け持つことが多いです。
ですが、人事部が教える・教育するのではなく、それぞれのカリキュラムに対して、プロが運営を補佐していく必要があります。
例えば、マーケティング関連のカリキュラムであればマーケティング部が管轄し、カリキュラムの運営を行います。その際に、講師は専門的な知識を得ており経験・実績がある人を選びます。講師選定方法は主に2つで、外部のプロの講師を呼ぶ、もしくは会社内で講師認定を行い、社員が講師として登壇するという手段があります。

◎受講者の範囲は会社によって異なるが、全社員に適用するのがベスト
企業内大学を受講できる対象者の範囲は、会社によって様々です。会社の方針によって範囲を定めれば良いのですが、可能であれば雇用形態や階層に関係なく全社員に適用することが一番良いです。全社員に適用することで、従業員の能力の底上げを図ることができ、生産性の向上にもつながります。

◎カリキュラムは会社が社員に身に付けてほしい力は何かを考えて選定する
用意されるカリキュラムは、会社が社員に身に付けてほしい力が何かによって異なりますが、下記は企業内大学を開設している多くの企業が提供しているカリキュラムになります。
・語学
・コミュニケーション力
・リーダーシップ
・マーケティング
・財務関連
・プレゼンテーション方法
・エクセル・パワポなどのシステムの操作方法 等

◎企業内大学の開設は、自社で制度作りを行うか委託するかを選択する
企業内大学を開設するにあたって、以下の2つの方法があります。
・社内で一から制度作りをする
・コンサルティング会社に委託する
会社の規模や運営に携われる従業員数、また費用間を考え自社にあった取り組み方を考えましょう。

3-2.企業内大学の設立をサポートしてくれるオススメ企業

2章では企業内大学を自社で設立している企業を紹介しましたが、実際に一から企業内大学を設立することは容易ではありません。ここでは、企業内大学の開設をサポートしてくれる企業を紹介するので、自社のみで設立するのは難しい・・といった方は参考にしてください。

▼企業内大学協会
http://cuc-or.sun.bindcloud.jp/consulting.html
企業内大学のサービスの中で、ベンチャー・中小企業向けの定額制研修が用意されています。全社員が良質なコンテンツを定額で受け放題なサービスを提供しているので、企業内大学の運営を受け持つ部門設置が難しいベンチャー・中小企業にオススメです。
120種類以上にもおよぶ多様なテーマを提供しているので、企業にあった研修を選ぶことが出来ます。

▼株式会社タナベ経営
https://www.tanabekeiei.co.jp/t/consulting_menu/fccacademy/
企業内大学の設立支援を行っているコンサルティング会社です。タナベ経営は「社員同士が教えあい、学びあう」企業内大学を推奨しているので、能力や経験ある社員が社内講師を務められる環境づくりを支援してくれます。
モバイルと集合研修の組み合わせで教育を行うため、社員の理解を倍増させる仕組みが提供されます。

4.まとめ

企業内大学の開設は、社員に知識を吸収させ、他企業との差別化や社員の能力の底上げにつながります。会社としても優秀な人材を育てることができ、社員としても自分の知識や能力を蓄えることが出来るので、一石二鳥ともいえるでしょう。
労働環境の変化に合わせて、今後ますます注目されるワードになります。社内で開設を検討する際にも、講師はどこまで自社でカバーできるのか、コンサルティング会社のサポートは必要なのか等、しっかりと段取りを踏みながら解説に向けて取り組みましょう。