コワーキングって何?を徹底解説!共働ワークでビジネスはもっと広がる

ワークライフバランス

最近、「コワーキング」や「コワーキングスペース」という言葉を耳にする機会は多いのではないでしょうか。日本では2010年頃から多く見られるようになった働き方で、各地に仕事場としてのコワーキングスペースも多く出てきました。
そもそも「コワーキング」の意味って?実際はどんな働き方なの?など、疑問に感じている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな「コワーキング」をわかりやすく、気になるコワーカーの実態を交えてお教えします。
そしてこの働き方が選ばれている理由、始め方や出来る場所まで徹底解説しますので、新しい働き方を考えている人は参考にして下さい。

1.共働ワークスタイル「コワーキング」
1-1 コワーキングとは独立した仕事をする個人が同じ空間を共有すること
1-2 コワーキングには様々な業種の人がいる
2.コワーキングが選ばれる3つの理由
3.コワーキングの始め方
3-1 コワーキングスペースに入る
3-2 コミュニティを作る
4.コワーキングが出来る場所
5.まとめ

1.共働ワークスタイル「コワーキング」

1-2 コワーキングには様々な業種の人がいる

「コワーキングスペース」と呼ばれる場所が各地に増えてきた今、そもそも「コワーキング」とは何なのか、気になりますよね。
ここでは、「コワーキング」の意味をわかりやすく解説します。

1-1 独立した仕事をする個人が同じ空間を共有すること

「コワーキング」はwikipediaにて以下のように説明されています。

コワーキング(Coworking)とは、事務所スペース、会議室、打ち合わせスペースなどを共有しながら独立した仕事を行う共働ワークスタイルを指す。一般的なオフィス環境とは異なり、コワーキングを行う人々は同一の団体には雇われていないことが多い。通常、在宅勤務を行う専門職従事者や起業家、フリーランス、出張が多い職に就く者など、比較的孤立した環境で働くことになる人が興味を持つことが多い。
コワーキングは独立して働きつつも価値観を共有する参加者同士のグループ内で社交や懇親が図れる働き方であり、コスト削減や利便性といったメリットだけではなく、才能ある他の分野の人たちと刺激し合い、仕事上での相乗効果が期待できるという面も持つ。

1-2 コワーキングには様々な業種の人がいる

Co-workingの「Co」は「共同」「共通」「相互」「同等」などの意味を持っています。コワーキングは、個人が独立したそれぞれの仕事をしながら、同じ空間を共有する働き方そのものを指します。
例えば、家で仕事をする独立した個人のフリーランサーが同じ職種の人とグループを作り、週に何度かどこかに集まり意見交換しながら仕事をするといった働き方や、まだオフィスを持てない起業したい学生が同じスペースに集まり、起業の準備を進めるといった働き方など、コワーキングは様々な職種や立場の人が行う共働ワークスタイルです。
共有空間で仕事が出来るので、コスト削減など場所としてのメリットの他に、ただ共有するだけではなく、お互いの技術などを活かして、仕事の受発注やプロジェクト単位のコラボレーションが生まれることもあります。
そうした働き方をする人をコワーカー、そしてそんなコワーカーが共有する仕事場を「コワーキングスペース」と呼びます。

1-1でも触れましたが、コワーキングは様々な業種の人が行える働き方です。
一般的に日本で言われる「コワーカー」は、「コワーキングスペース」で働くフリーランスや個人事業の人たちという意味合いが強いです。なので、場所に縛られず比較的自由な働き方が出来る職種の人が多いです。
・システムの開発などを行う、プログラマー
・クリエイティブな制作を行う、デザイナー
・文章を執筆するライター
・映像作品などを作る、プロデューサーや脚本家、放送作家など
いわゆるパソコンやインターネットを用いて仕事をする人が多いです。
ですが、「個人が独立したそれぞれの仕事をしながら、同じ空間を共有する働き方」がコワーキングなので、もちろん上の業種以外の人もたくさんいます。子育てのかたわら手芸などのものづくりを一緒にする主婦が集まったり、専門学校などに通いながら起業を目指し、企業からインターンなどで仕事をもらっている学生が集まるコワーキングスペースもあります。

◇◆コラム:「コワーカー」の意味◆◇
「コワーカー」は本来、直訳すると同僚という意味を持ち、海外では社内で上下関係などに縛られず対等な関係で働く仲間のことを指しています。
大手家具店イケアなどはこのコワーカーとしての関係を社内に取り入れていますが、日本ではまだこうした関係性を企業として取り入れているところが少ないので、「コワーキングスペース」で働くフリーランスや個人事業の人たち、という使われ方をする方が多いようです。

2.コワーキングが選ばれる3つの理由

オフィスで会社員として働くことや、完全に自宅で個人事業主として働くこととコワーキングは何が違うのでしょうか?なぜ、個人で独立した仕事をカフェや家でやるのではなくコワーキングという選択をする人が多いのでしょうか?
ここでは、コワーキングが選ばれる大きな3つの理由を見ていきましょう。

・孤独感がなくなる
在宅勤務やSOHO、カフェなど孤立した仕事環境での作業はリラックスできる半面、ときに対人交流の不足による孤独感や不安を伴い、集中力が低下しがちです。実際、2007年にアメリカで実施された被雇用者に対するテレワーク関連の調査では、多くの労働者が、かりに認められても在宅勤務はしないと回答し、その理由として7割近くが孤独感を挙げています。(出典:日本の人事部 コワーキング http://jinjibu.jp/keyword/detl/498/)
フリーランスや個人事業主として仕事をする際、意外に大きな悩みになってくるのがこの「孤独感」です。「今日のランチは何を食べる?」「風邪ひいたの?」「新サービススタートおめでとう!」といった、日常の世間話をする相手がいるということは、個人で働く人にとってとても貴重なことです。そのため、スペースの利用料を支払ってでも、コワーキングを選ぶ人が多いです。

・新たなコミュニティが生まれる
新たなコミュニティが形成出来ることもコワーキングの魅力です。
多くのコワーキングスペースではテーブルシェアや定期的な交流イベントの開催など、コミュニケーションが取りやすい環境があります。様々な職種、バックグラウンドを持った人たちが集まるので、知識や技術を共有し、自らを磨くチャンスにもなります。
一人で仕事している方はその道の先輩に話を聞くことも出来るので、新しいコミュニティで感性やアイデアを磨くチャンスを作れる部分はコワーキングの大きな魅力です。

・ビジネスでのコラボレーションが出来る
上に書いたことに繋がりますが、コワーキングはそれぞれが新たな人間関係を作れるコワーキングスペースではビジネスのコラボレーションが生まれることが多々あります。同じスペースを利用するメンバー同士でのコラボレーションはもちろん、個人事業主としては難しい企業とのコラボプロジェクトなどが生まれることもあります。
コワーキングスペースの中には、こうして生まれたコラボレーションを事例として紹介しているところもありますので参考にして下さい。
プロジェクトにいたる経緯など、個人で仕事をしていると得られない事例がたくさんありますので、コワーキングの成功事例として勉強になります。

▼オオサカンスペースで生まれたサービス|オオサカンスペース
http://www.osakan-space.com/services/
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logo_sanomono

▼コラボレーション実例|co-lab
http://co-lab.jp/case_studies/cs_index
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▼コワーキングすることで仕事は生まれるのか?|Footlight.Biz
http://footlight.biz/create-works/

コワーキングという働き方の魅力について紹介しましたが、コワーキングは複数の人が集まるスペースで仕事をすることになるので、騒音が気になったり、セキュリティやマナー面で不安があったりと「場所」としてのデメリットがあることも事実です。
下の記事ではコワーキングスペースに関するメリット・デメリットもまとめていますので、参考にして下さい。
◆「これを読めばすべてわかる!コワーキングスペースの全知識」
http://ashita-office.com/coworking-space-777

◇◆コラム:「シェアオフィス」との違い◆◇
コワーキングスペースと似た意味を持つ言葉として、「シェアオフィス」があります。シェアオフィスも、個人で仕事をする人が空間を共有するオフィスということなので意味合いは変わりませんが、「コミュニティ重視」のコワーキングスペースとは違いシェアオフィスはどちらかというと「場所重視」になります。サービスやシステムの充実に力を注いでいるスペースが多く、「誰かと一緒に働く」という取り組みはコワーキングスペースの方が盛んであると考えて良いでしょう。
シェアオフィスについてはこの記事で詳しく説明していますので、参考にして下さい。
◆「【事例つき】これが知りたかった!憧れのシェアオフィスを見つけるための全知識」
http://ashita-office.com/shareoffice-345

3.コワーキングの始め方

コワーキングの意味や魅力を知り、コワーキングを始めてみよう、と思っても、コワーキングはどうやって始めるのか?という疑問が残りますよね。ここでは、実際に始めた人の声を交えながら
コワーキングの始め方をご紹介します。

3-1 コワーキングスペースに入る

これが最も一般的なコワーキングの始め方と言っていいでしょう。もともと個人事業主やフリーランスなど個人で仕事をしていた人が、コワーキングスペースを利用し、そこで仲間に出会って、定期的にスペースに通うようになる、という流れが最も多いようです。行きたいときだけ利用料を支払って利用できるドロップイン型のコワーキングスペースも多いので、喫茶店感覚で利用したり、週に1度だけ利用するコワーカーなども多いです。いずれにせよ、スペースに入って利用者との緩い繋がりを持つことがコワーキングを始める一番の近道です。
人付き合いが苦手で、馴染めるのか…?という不安を抱えている人も多いと思います。コワーキングスペースではイベント、懇親会などの「きっかけ作り」やスタッフのケアでサポートしてくれるところが多くあるので、最初はスペースのスタッフに相談してみるのが良いでしょう。

ドロップインから入ってコワーキングを始めたコワーカーの声を紹介します。

私が初めてコワーキングしたのは2011年8月のことでした。カフーツに行った日は平日で、イベントはありませんでした。ドロップインでのコワーキングです。何もない日だったので、かなり緊張したのを今でも覚えています。前日に伊藤さんのツイッターに連絡をしてから、カフーツに行きました。
その日は私一人しかいなくて、伊藤さんからコワーキングの話を聞くのがほとんどで終わったと思います。話が長いことで有名ですが、興味深く話を聞いて、今後の可能性をすごく感じた日になったことをよく覚えています。本格的にコワーキングスペースを使うようになったのは、2012年になってからです。2012年は週に1回ぐらいのペースで関西を中心とした各地のコワーキングスペースに顔を出すようになりました。
何度か顔を出すうちに、最初の頃はかなり強かった変な緊張もなくなります。この年は新しく出会う方もかなり多かったので、自分なりに初めての方が慣れない新しいコミュニティに溶け込みやすい雰囲気を作ったり、話しかけたりしていたと思います。引用:ドロップイン?イベント?初めてのコワーキングに行くきっかけ
http://footlight.biz/create-works/

 

3-2 コミュニティを作る

個人事業主やフリーランスでなくとも、現職での仕事のつながりやクライアント、同じスクールなどで勉強する仲間などでコミュニティを形成し、コワーキングを始めることも出来ます。同じ志を持つ仲間を見つけるためにイベントを開催したりして、徐々にコミュニティを作っていく方法もあります。コワーキングスペース内で開催するイベントを一般的に「ジェリー」と呼び、もともと「複数のコワーカーがどこか1ヶ所に集まって仕事をする」イベントのことです。この「ジェリー」の参加者はコワーカーやコワーキングを考えている人なので、コワーキングのコミュニティが生まれやすいです。
コミュニティを作ってから、自宅や企業内の会議室をコワーキングスペースとして開放したり、コワーキングを推奨するカフェなどに集まったり、場所を問わずに一緒に働けるスペースを作るパターンもあるようです。
周りの人脈やイベントでコミュニティを作るのは、少し難しいかも…と思うかもしれません。そんな方は、経済産業省の認可団体「コワーキング協同組合」に参加する手もあります。ここでは、チームを組んで共同受託を行えたり、セミナーや専門家のサポート、全国のコワーカーをつなぐイベントや懇親会もあるのでコワーカーであれば参加して損はないです。
▼コワーキング協同組合
http://coworking.coop/

4.コワーキングが出来る場所

コワーカーは、基本的にコワーキングスペースやコワーキングカフェといったオープンスペースで仕事をします。
コワーキングスペースに限らなくても、コワーキングを推奨しているノマドカフェやレンタルスペース、また企業が会議室やオフィスをコワーキングスペースとして開放している場合もあるので、現在は様々な場所でコワーキングが行えるようになってきています。
以下の記事で、コワーキングスペースを選ぶときのポイントや都内のおすすめコワーキングスペースを紹介しています。参考にしてみて下さい。

◆「これを読めばすべてわかる!コワーキングスペースの全知識」
http://ashita-office.com/coworking-space-777

5.まとめ

「コワーキング」という働き方について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
コワーキングは働き方が多様化する現代に、フリーランスなど個人で仕事をする人が増える中で広く受け入れられ始めています。
独立した仕事をしていても、他者とのコミュニティ、つながりはビジネスにおいて重要な要素になってきます。
この記事で新しい働き方を考えている人がコワーキングという働き方を知り、参考にしていただければ幸いです。