【お手本企業10選付き】あなたの会社でも出来る!社員食堂の作り方

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最近、メディアに注目されることの多い、新しい感性の社員食堂。
実施した時の効果には「従業員の満足度を高める」「従業員の健康管理に役立つ」「社内コミュニケーションを活性化させる」などがあり、費用対効果のある福利厚生として、大手企業はもちろんベンチャー企業でも積極的に採用されています。

ここでは、事例を通して様々なタイプの社員食堂を知ると共に、社員食堂を導入するための流れやポイントも学んでいきます。社員食堂を検討している会社の経営層やご担当者はもちろん、福利厚生のトレンドを知りたい方にも役立つ内容です。

目次
1 様々なタイプの「社員食堂」事例集
1-1 従業員のニーズを捉える社員食堂
1-2 社内コミュニケーションを活性化させる社員食堂
1-3 手軽に導入できるぷち社員食堂
2 「社員食堂」実際に作ってみました
3 「社員食堂」を導入する時に気をつけたい3つのポイント
3-1 法的な面をしっかりクリアする
3-2 最適な座席数を設定する
3-3 従業員のニーズを反映する
4 まとめ

1 様々なタイプの「社員食堂」事例集

一言で「社員食堂」といっても、最近ではスタイルが多様化しています。
主なものとしては、①従業員のニーズを捉える社員食堂 ②社内コミュニケーションを活性化させる社員食堂 ③手軽に導入できるぷち社員食堂
の3つがあります。

それぞれの事例を見ていきましょう。

1-1 従業員のニーズを捉える社員食堂

まずは、3つのタイプのうち「従業員のニーズを捉える社員食堂」から。
これは大手企業の社員食堂の中でも、特にメニューや空間の質にこだわったものです。そのまま真似はできないかもしれませんが、部分的なアイディアやコンセプトを参考にしてみましょう。

事例①:ランチを楽しむための空間「Yahoo!の社員食堂」

http://www.shashoku.com/shashoku/021-2.html
2016年秋にガーデンテラス紀尾井町に移転したYahoo!の社員食堂は最大820席。
ランチタイムは11:00~14:30の設定で、1日約2600食が出されているそう。
他にも朝(7:30〜9:15)、夜(17:30〜20:00)の時間帯も利用できます。

この社員食堂の特徴は「空間の質」へのこだわり。あえて天井板を張らずに開放感を高めたり、景観の良い窓側にカウンター席を配置したりするなど「ランチタイムを楽しむ」ための演出がされています。
ランチセットで人気を集めているのが、655キロカロリー以下のヘルシーメニュー「アンダー655」。また、1g1.5円の食材を自由に組み合わせる「グラムブュッフェ」のファンも多いようです。
別のフロアには、一般客が利用できるレストラン「BASE17」も。こちらでも「グラムブュッフェ」が堪能できます(ただし、社員食堂の価格より少し高い1g2円)。お近くに行った際には視察がてらランチを堪能してみては?

事例②:ゲーム好きの社員にはたまらない「スクウェア・エニックスの社員食堂」

https://shina-sadame.com/square-enix-backstory/
「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」などの名作ゲームソフトをリリースしてきたスクウェア・エニックスのラウンジ(社員食堂)は、全230席。ゲームコーナーやマンガコーナーが併設されていて食後にくつろげる工夫がされています。
「仕事が忙しくてゲームをするヒマがない!」というゲーマー従業員のストレス緩和に役立ちますね。

メニューは好きな小鉢を組み合わせられる「デリプレート」をはじめ、「丼」「麺類」の計3種類。大人気のデリプレートは510円とリーズナブルで、1日に約1300食が注文されるそう。
利用できる時間帯は8:45〜20:30。家で朝食をとれない社員や残業中の社員のことを考えて長時間の設定になっています。

事例③:健康志向のランチが人気を集める「ソニーの社員食堂」

http://www.shashoku.com/shashoku/001-2.html
ソニーの社員食堂は、座席数が圧巻の1300席。サッカーコート一面分に匹敵するという広さのワンフロアが、丸ごと社員食堂になっています。
これくらいの広さを確保しても混雑が避けられないため、部署ごとに時間をずらして社員食堂を運営しています。
メニュー数は約100種とこちらも圧巻です。その中でも注目したいのは、健康をテーマに女子栄養大学と共同開発した「ソニーごはん」。1日400食出ることもある超人気メニューです。
営業時間は11:20〜14:00、17:30〜19:00。
朝の時間帯(8:00〜10:00)は、女性でも食べやすい小さめおにぎりに特化した「こにぎりやさん」を展開中。

事例④:カフェ好きの女子も嬉しい「アマゾンジャパンの社員食堂」

http://gakusei-kichi.com/?p=27964
アマゾンジャパンの社員食堂「a2z」は、外国の従業員が多いグローバル企業らしい、バラエティ豊かなメニュー。
ちなみに食堂名の「a2z」は、aからzまで何でも揃うAmazonのサービスを表しているそう。
メニューの中心は、メインディッシュ5〜6品、それに数多くのおかずをカバーした小鉢類。さらに、サンドイッチ、ベーグル、サラダなども揃えられています。
オーガニックをテーマにする「麹町カフェ」がこの社員食堂を運営していることもあり、オーガニック野菜や発芽玄米など健康食材が積極的に取り入れられているのも特徴的。
さらにこの社員食堂で注目したいのはデザートの充実ぶり。例えば、フルーツたっぷりソースのふわふわパンケーキなどカフェ顔負けの味が楽しめます。

1-2 社内コミュニケーションを活性化させる社員食堂

若手社員の支持の高い社員食堂として近年増えているのが、社内のキッチンやカウンターに従業員が集まってランチをとるスタイル。
会社の移転やリフォームをきっかけに、オフィス内にキッチンやカウンターを設置する企業が増えているようです。
ランチタイムになると従業員がこのスペースに自然に集まる流れを作ることで社内コミュニケーションの活性化につながる効果があります。

事例⑤:従業員が主役の「LIGの社員食堂」

https://liginc.co.jp/company/office
web制作やコワーキングスペース運営を手がけるLIG。話題の会社の社員食堂はどのような雰囲気なのでしょう?
LIGのオフィス内にはキッチンカウンターが設置されていて、昼は自炊できるスペース、夜はバーとして従業員が自由に利用可能。従業員が主体的に使うのがコンセプトで、会社からは週に1回程度、パスタ、鶏肉、野菜などの補充があります。
このキッチンカウンターが誕生したきっかけは、新しいオフィスに移転した際に吉原社長から出された「同じ時間を過ごすなら楽しい方がいい」という意見。移転直後は吉原社長自らキッチンカウンターを積極的に利用して従業員に手本を見せたそう。リーダー自ら利用するという姿勢は参考になりますね。

事例⑥:人気料理家の創作メニューが味わえる「クラシコムの社員食堂」

https://hokuohkurashi.com/note/128160
ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコム。従業員約40名、女性が中心の会社です。週2回、オフィス中央に配置されたキッチンスペースを利用して「社員食堂の日」を実施中です。
調理を担当するのは、料理家のフルタヨウコさん。もともとフルタさんとクラシコムは大ヒットジャムの開発を共同で手がけているというご縁があります。
プロの料理家が担当しているだけあって魅力的なレシピ。例えば、「夏休みの台湾旅行で食べたメニューを再現」「沖縄土産のドラゴンフルーツと乾燥パパイヤで南国気分」など感性豊かなオリジナルメニューを楽しめます。

クラシコムでは、そんなランチの様子を毎回、ブログで素敵な写真とテキストで投稿。社員食堂をテーマに情報発信をするという発想は他企業でも参考にできますね。
この「社員食堂の日」がはじまったのは2012年。従業員が「仕事をさっとして、さっと帰る」光景に寂しさを感じた青木社長が「たわいもない話をする時間こそ重要」という想いで始めたそうです。

事例⑦:従業員同士の接点を生み出す「PR TIMESの社員食堂」

https://liginc.co.jp/253547
プレスリリース配信のPR TIMESでは、2016年1月にオフィスを南青山に移転。その際テーマにしたのは、社内コミュニケーションを活性化させる「接合点のあるオフィス設計」でした。
PR TIMESでは従業員の増加に加えて、職種によって就業時間が異なることもあり、同じ会社にいても接点のない人が増加。これを解消するため、接触機会が自然に増えるオフィス空間を目指したそうです。
その中心にあるのが、コの字型のキッチンカウンター「TIMES GArDEN(タイムスガーデン)」。この空間を月に2回利用して、ケータリングのランチを従業員みんなで楽しむ企画が実施されています。

このキッチンカウンターでは、毎日14:00~15:00の間、元小学校教師がオーナーの「私立珈琲小学校」から派遣されるバリスタが淹れるコーヒーを堪能できます。さらに、毎週水曜日の夜間は、従業員が集まって映画鑑賞やゲームを楽しむ「ガーデンナイト」も実施。
PR TIMESのこのような取り組みは、キッチンカウンターを「使い倒して」社内コミュニケーションを活性化させている好例と言えるでしょう。

事例⑧:部署を超えてみんなが集う「クックパッドの社員食堂」

http://hrnabi.com/2015/01/13/5253/
レシピ専門サイトを展開するクックパッドもPR TIMES同様、オフィス空間を上手く活用して、社内コミュニケーションを活性化させている好例です。
東京・恵比須にあるオフィスには、30~40人の従業員が同時に調理可能な「Shared Kitchin&Lounge」を設置。このキッチンスペースには、ランチタイムになると部署を超えて多くの従業員が集まり、毎日、手作りランチを楽しむ光景が見られます。
常備されている食材はすべて無料で使用可。キッチン内に大型の冷蔵庫が設置され、玉ねぎや芋類などを常温で保管するストックスペースもあります。前出のLIGもそうでしたが、「食材は無料提供」の会社は結構ありそうですね。
外苑前、白銀台、恵比須…とオフィスを移転しても、このまかない文化は受け継がれてきており、企業文化を形成する大きな要素になっています。

1-3 手軽に導入できるぷち社員食堂

専用の社員食堂やキッチンがなくても、広い意味での社員食堂は実現できます。
オフィスに置かれた専用ボックスに総菜を常備するサービス「オフィスおかん」や、有名店のお弁当を日替わりでオフィスに配達してくれる「シャショクル」などのサービスを利用し、オフィスの一角などで食べられる環境を作れば、導入コストやスペース設置なしで「ぷち社員食堂」がつくれますよ。
ここでは、オフィスおかんの2事例を紹介。ちなみに、このサービスを利用するときの流れは次の5ステップです。

1.食べたいメニューを選ぶ
2.専用ボックスにお金を入れる
3.メニューを容器に移す
4.電子レンジで温める
5.社内で食べる

事例⑨:休憩スペースの利用率アップ「ディレクタスのぷち社員食堂」

https://office.okan.jp/case/item/directus/
インターネットマーケティングのディレクタスは、休憩スペースの活性化のために「オフィスおかん」の利用をスタート。
きっかけは社内改善チームで社内コミュニケーションを活性化させるにはどうしたらいいか?を話し合ったことでした。
これまで休憩スペースを利用する人は、従業員数約40人のうちわずかでしたが、「オフィスおかん」の導入によって、社員同士で楽しく会話しながらランチをとるシーンがよく見かけられるようになったそうです。

意外な効果もありました。ディレクタスの男女比は5:5。導入前は、休憩スペースのランチ利用は女性が中心と想定していましたが、実際は男性従業員の利用数が多いという結果になったそうです。
今後、この常備おかずと休憩スペースを組み合わせた「ぷち社食」を採用活動のアピールにしたいと考えているそうです。

事例⑩:健康の意識向上に貢献「SmartHRのぷち社員食堂」

https://office.okan.jp/case/item/smarthr/
こちらは、クラウド労務ソフト「SmartHR」を開発・提供する従業員約25人のベンチャー企業。ランチを買いに行く時間をなくし、従業員の利便性を高めるためにオフィスおかんを導入しました。
以前は、業務が忙しい日には食事をとらない従業員もいましたが、導入後その数が減り、「食と健康」への意識が高まったと経営層では感じているそうです。
人気を集めているのは「魚系」のメニュー。調理に手間がかかるため、一人暮らしの従業員から特に支持を集めているようです。

2 「社員食堂」実際に作ってみました

前章では事例を見ていただきましたが、楽しそう・美味しそうとは思っても、実際に社員食堂を作るって大変じゃないの?というのが本音だと思います。
実際、かなり大変でした。

ということで、ここでは弊社で絶賛運営中の社員食堂ができるまでの流れをご紹介します。

弊社は従業員約40名弱、周辺にはコンビニと2~3軒の飲食店くらいしかなく、社員のほとんどはコンビニご飯でした。
平均年齢が30代前半ということもあり、体型には気をつけたいけど量も欲しい。でも外食はお金もかかるし飽きる(いっそ食べないという社員も)・・・そんな中であがった計画が、リフレッシュルーム併設のシステムキッチンを利用した社食制度でした。

①ニーズの確認
先ほどもあげましたが、まずは今一度なぜ社食制度が必要なのかについて整理しました。

・周辺に飲食店が少ない
・体型、健康を気にする社員が多い
・1人暮らしでお金のない若手も多い

次に、この3点を満たす社食とはどんなものか、について考えていきました。

②社食制度の想定

一口に社食と言っても、昼食を作って提供する/出来合いのものをデリバリーする/昼食代を支給する といった方法が挙げられます。
この中で①の3つのニーズを叶えてくれそうなものは昼食を作って提供する「クッキング方式」と、出来合いのものを持ってきてもらう「デリバリー方式」でした。

特に弊社の場合、移転時から残っていたまったく使われていないシステムキッチンと、広めのリフレッシュルームがあったため、「クッキング方式」を主軸に「栄養バランスの良い料理」を出せるよう、費用試算や雇用(導入)対象を絞っていきました。

③費用試算
さて、新規で何を始めるにしても1番のネックは費用です。
初期費用と継続費用の2つから、②であげたクッキング方式とデリバリー方式を比べてみることにしました。

図にすると分かるとおり、クッキング方式のほうが明らかに費用がかかりそうです。
それでも、クッキング方式を貫き通した訳をお話しましょう。

④手作り提供へのこだわり
綺麗ごとから伝えると、1人暮らしの若い社員に向けて、温かい手料理を食べて欲しいという思いがありました。
また、社外の人とコミュニケーションを取る機会が出来るのも、新しい刺激になるのではないかとも思いました。

しかし、本当に引っかかったのは、デリバリー方式は50人以上の利用数向けが多いというところでした。
従業員数は40名弱でも、外出の多い営業などを省き弊社の利用人数は10~15人の想定でした。
デリバリー方式の利点はたくさんの種類の中からおかずを選べる点ですが、食べる人間が少ない=消費量が少なく、導入数が限られて結局好きに選べないというネックがありました。

導入数が少ないとおかずもお弁当も、安くて自由に選べるコンビニに勝てない…。結局はコンビニ弁当と変わらない認識になってしまうのではと考えました。なら多少提供数は減ってでも、1食まるっと用意でき、社員の好みも反映できる、手作りの提供が1番喜んでもらえるのではないか、という結論に辿り着いたのです。

⑤調理スタッフの採用・運用準備
ここまでのことをまとめ、上司に提案した結果、人材採用の許可が下りました。
最初のターゲットは調理師でしたが、弊社の立地的にも中々難しく、すぐに近場の主婦層(待遇よりも、コミュニケーションや働きがいを求めている方)にターゲットを変更し、地域の求人情報誌や新聞折込、主婦専門のWEB媒体に掲載しました。

それでもターゲットに合わない人、応募数0と見込み違いの連続で、採用は難しいからデリバリー方式に切り替えようか…と考えていた矢先、最後の最後でピッタリな方に出会い、採用することが出来ました。

そこからは、キッチンや器具の準備・具体的な提供数と運営日、予算設定・どうやって食材を用意するかを検討し、社内システムを使って広報活動を行い、なんとかスタートを切ることが出来ました。

⑥結果

現在では、弊社のリフレッシュルームは週3回・12時から14時の間に開く限定社員食堂です。社員のリクエストや季節物のメニューで、毎回15食前後を提供しており、最近では食べ物以外にもデトックスもウォーターの導入も始まりました。

普段外で食べている・まずお昼を食べない・時間帯がかぶらない・自分のデスクで食べちゃう人などなど、たった40名前後でも様々な人がいますが、時間帯も限られているうえ、同じものを食べるため会話のきっかけも生まれ、コミュニケーションが増えたと感じます。

新たに入社した社員や学生さんにも大人気で、結果的に弊社のPRにも繋がりました。

3 「社員食堂」を導入する時に気をつけたい3つのポイント


前章の弊社の実体験は、正直既に環境が整っているからできたことでした。
1から設備を整えるとなると中々の導入額になりますし、近くにキッチンスタジオがあれば借りることもできますが、それでも費用はかさみます。
それでも、是非とも「社員食堂」という時間や空間を作ってほしいというのが筆者の思いです。

社員食堂は自由に、自社の形に合わせて作ってもらいたいので、キッチン設備の整え方などは省きまして、最後に社員食堂を実現する際の「これだけは抑えておきたい3つのポイント」を解説します。

とくに3−1の「法的な面をしっかりクリアする」は絶対に覚えておきましょう。
そして、ぜひ社員食堂をつくるチャンスがあったらチャレンジしてみてください。

3-1 法的な面をしっかりクリアする

1章の冒頭で紹介したような、飲食のためのスペースや厨房があり、決まった価格で食事を提供する「一般的な社員食堂」を作る際には、法的な面で「役所への申請・届出(※)」と「会社の負担額の設定」をクリアする必要があります。

社員食堂を開設する場合にやりとりをする役所は保健所です。そのエリアを担当する保健所への申請・届出が必須になります。調理担当者を雇って自社で運営しても専用業者に委託しても、衛生面で不備のない設備にしなくてはなりません。
リスクのない進め方としては、設計の変更がきく前段階で社員食堂の平面図を保健所に持参し、事前にチェックやアドバイスをしてもらうのがベストです。

一方の「会社の負担額の設定」では、次の点に留意する必要があります。

■ 食事代の50%以上を従業員から徴収しているか?
■ 事業主の負担額は月3,500円(消費税込み3,780円)以下か?

上記に該当しない分については、従業員の給与に課税されてしまうので要注意です。これを踏まえると、「社食無料!」とPRしている会社も、厳密には(給与への課税されるため)無料でないことになりますね。
その他、勤務形態などによって条件が変わってきますので、下記のフローをもとに、自社の場合はどこにあてはまるかを事前に確認しておきましょう。

https://www.meinan.net/wp-content/uploads/2014/08/201407column.pdf

3-2 最適な座席数を設定する

社員食堂を作ろうとした時に「どれくらいの席数を設ければよいか?」で悩む経営層やご担当者は多いようです。なぜなら社員食堂の席数の設定に絶対的な法則がないからです。
飲食店やコンビニなどが周辺に充実していれば利用率は下がりますし、逆に何もない立地だと利用率は多くなります。合わせて、自席で食事をとる従業員が多いか(エンジニアやクリエーターは自席でとる率が高い傾向があるとも)、運営する会社の人気度、価格設定などの要素も利用率を大きく左右します。

こういった条件を洗い出し、社員食堂を運営する委託先や設計会社にコンサルティングしてもらうのがベストです。
従業員数に対して明らかに席数が足りない場合は、事例集1−1−③のソニーのようにランチをとる時間を部署ごとにずらすのも一案です。

3-3 従業員のニーズを反映する


経営層やご担当者の一方的な想いで社員食堂、キッチン、カウンターなどを設置しても機能しないことがほとんどです。
従業員がどんなメニューや空間を求めているのかを把握した上でプランニングすることが肝要。

とはいっても、全員の声を反映させるのは難しいので、従業員で構成したプロジェクトチームを立ち上げ、アンケートをとったり、ミーティングを重ねたりすると良いでしょう。

4 まとめ

元気に働くだけでなく、そもそも生きる上で、食事はかかせません。
「同じ釜の飯を食う」なんて言葉もある通り、やはり仲間意識が持てたり、リラックスした状態でコミュニケーションがとれたり、1日のたった数十分であっても、その重要度はかなり高く、福利厚生としても優秀な制度です。

人材定着や新規獲得のPRとして、機能する社員食堂を実現できれば、十分な費用対効果が得られるでしょう。

先にお話しした通り、従業員の声を広く集めるのが大切ですが、その前に、現実的なコストや制約はいったん忘れて、どんな空間やメニューだったら、あなた自身が使いたくなるかをイメージしてみてください。
あなたのわくわくした気持ちからプロジェクトを始めることが、スタートアップでは重要です。そのわくわくした気持ちが、他の従業員やパートナー企業に伝染することで、素敵な社員食堂が生まれるでしょう。